生前贈与って何でしょうか? それはした方が良いものなのでしょうか?
お答えします!
生前贈与というのは、亡くなる前に財産を引き渡すことを言います。
それには、相続税ではなく、贈与税がかかることになります。
参考までに、なぜそのようになっているかというと、人が亡くなって相続が発生した場合は、相続税が発生する場合があります。それなら亡くなる前に財産を渡してしまえば、相続税は発生しない、ということになります。それでは財産についての課税ができなくなってしまうので、贈与に対して税金が課せられるという仕組みになっています。
その生前贈与はした方がいいのですか?
いいか、悪いかは財産の状況などによって異なるため、一概には言えません。
生前贈与は計画的に長期的に行うものです。
例えば、毎年110万円までの贈与には贈与税がかからない制度があります。そういった制度をうまく利用して行くことができれば、した方がいいと言えます。
生前相続するのに、リスクはありますか?
自分が生きている間に、自分の財産を渡してしまうのですから、リスクがないわけではありません。例えば、自分の妻に財産を渡した後に、その妻と離婚してしまったとすると、それを返してもらうことができなくなってしまいます。また子供に、後継ぎを期待して家などを子供名義にした後に、子供が勝手に売却してしまったり、ということもあり得ます。これらは、現実にある話なので、注意は必要です。
このような話があるがために、相続対策をしない、という方も実際にいらっしゃいます。
そのリスクに対する対策って、何かありますか?
例えば財産をすべてではなく、半分だけ、生前贈与するという方法もあります。例えば土地などの場合、2分の1ずつの「共有」という形にするのです。そして、印鑑も2人分作成すれば、その両方がないと売却することはできないので、勝手に売却されてしまうことはなくなります。
この「共有」も、贈与に相当します。