親が亡くなって、遺言書が出てきました。その内容がとても理不尽で、それを無効にしたいと考えていますが、それは可能なのでしょうか?
お答えします!
遺言書を簡単に無効にすることはできません。
正当な手続きを踏んで作成された遺言書は、基本的には有効で、簡単に無効にすることはできません。
ただし、理由や状況によっては、遺言書が無効になることもあります。
まず比較的多いのは、書面に不備がある場合です。例えば、遺言書に日付がなかったり、加筆・修正が正しく行われていない、PCを使って作成されているなどは、無効となります。また、内容が不明瞭な場合も、無効になる場合があります。例えば、不動産の住所や面積、構造、床面積などが正確でない、などです。
他に、他人の意思の介在が疑われるような場合もあります。今回の質問は、このケースにあたるのかもしれません。
例えば、被相続人が認知症であり、遺言状を作成した時に、自分の意思をきちんと伝えられる状態になかったような場合、ある特定の相続人が自分の都合のいいように遺言書を書かせたと思われるような場合です。また病気等でなくても、脅して無理矢理作成させた遺言書なども無効となります。
ただ、その無効性を証明するためには、法的な手続き、つまり訴訟などが必要になってきますので、少々やっかいな話となります。